マナーエッセイ

社会人にも「偏差値」があった…

2006年1月1日

ビジネスマン向けの雑誌に面白い特集記事を見つけた。

 

人気企業に徹底調査をした結果、新人社員を採用するうえで『社会人偏差値』 なるものがあるというのだ。

 

ほとんどの企業が学生に求める資質として「コミュニケーション能力」をあげるが、その評価を左右するものは決して発せられる言葉だけではないと…。

 

記事によると、採用試験における面接官たちの視線は、まず受験生の態度や表情、立ち居振舞いなどに注がれ、そこから「社会人としての基礎的な能力が備 わっているか」を見極めるらしい。その能力をはかるモノサシを上記の偏差値と呼ぶのだそう。中には、「受付にやってくる様子で、学生の能力が大体わかる」 などと超プロ級のコメントを出している一流旅行会社の人事課長も登場していた。

 

「きびしいなぁ…。」、率直な私見である。「卒業」という資格さえ取れば、何とか「就職」できていた一昔前とは大違いだ。

 

さて、このように厳選され、実力・社会性ともに優秀だと認められた若者たち…。

 

実は、最近ある団体が行ったアンケート調査によると、彼等のほうも中堅の先輩たちに、結構厳しい目を向けていることがわかった。「不快感を抱くようなこと を平気でする先輩が多く、お手本にしたい人は少ない!」ということらしい。

 

具体的にはこうだ…。

 

まず、おもむろに①ため息をつき(先輩の気に障るようなことをしたのではと不安になるし、「大変なのは皆同じ、アンタだけじゃない」と思いたくなる)、 ②挨拶や返事はパソコンの画面に向かったままだ。さらに書類をドサッ!、椅子にドスン!電話をガチャン!と③ガサツな動作には「勘弁してよ」と言いたくな るし、④仁王立ちや腕組みをしながら威圧感いっぱいに人の話を聞くのもやめてほしい。そして⑤相手の顔を指で指すしぐさや、⑥舌打ちするのも感じが悪い。 また⑦仕事を覗き込まれると、真面目にやっているのか疑われているような気持ちになってヤル気も半減だ。さらに、仕事をミスして注意されるのは仕方ないけ ど、いかにも見下した顔で「いったい何考えてんの?」なんて、後輩に対する⑧コトバの暴力だと思うよ…って。

 

以上、中堅・ベテランだからこそ蔑ろになってしまっているマナーもあるようだ。

 

「社会人偏差値」は新人だけに存在するものではない。気をつけねば…。

 

あっ、そうそう、先輩女子社員の皆さん!

 

仕事中、必要以上に携帯チェックをしていませんか?後輩からすると、仕事に集中していないように映るんですって!

 

おわり