マナーエッセイ

新人諸君へ …仕事を楽しくしよう!

2006年6月1日

初夏。ピカピカの新入社員たちも少し職場に慣れてきた頃か…。

 

毎年、その年の新入社員のタイプ(社会経済生産性本部)が発表されるが、今年は『ネットオークション型』だそうだ。「ネット上で取引が始まり(ネット求 人)、良いものには人気が殺到、さっさと売れる(早期内定)一方で、PR不足による売れ残りも多数。一方で、ブランド名(有名校)やアピールにつられて高 値で落札したものの、入手後にアテが外れることがある」らしい…。

 

アテが外れる…?、新人の能力不足ということだろうが、もしかして採用する側の期待も大きすぎるのかも……と思いきや、やっぱりそうではないらしい。

 

即戦力!と叫ばれるこのご時世でも、未知の社会に飛び込んできた若者たちに対して、OJTで育てていこうとする風潮は健在である。ただ、「少し(・・)考えろっ!」と言いたいだけなのだ。

 

職員研修で伺ったある幼稚園の園長先生からお聞きした話が面白い。

 

新人のA子先生に「給湯室のヤカンの火を止めといてね。」と頼んだときのこと。A子先生はニッコリ笑顔で「ハーイっ!」と返事をしたそうな…。1時間 後、園長先生が給湯室に行ってみると、確かに火は消されていた。しかし、ヤカンの中のお湯は水に戻っていたのだ。

 

職場の給湯室でお湯を沸かすのは、来客や職員のお茶用ってこと、分かりそうなものなのに、「火を止めて、中のお湯をポットに移しておいてね」とまで指示しなければならないことを園長先生は嘆いておられた。

 

「働」という字、”イ(ヒト)+動”と書く。

 

要するに、言われたことだけしかやらない(できない)のは、機械が動くことと同じなのだ。”動く”ことにヒトとしての思考や判断が加わって、はじめて人間が”働く”ことになる。

 

新人の皆さん!、どうぞ「聞いてなーい」、「言われてなーい」、「教えてもらってなーい」と言う前に、チョットだけ考えてみて!

 

そうすれば、きっと働くことの楽しさを発見できるきっかけになるんじゃないかな…。

 

おわり